takulog

兼業SSW、宅嶋淳の徒然です。

原発と友人と部屋とワイシャツと私

自分の考えや主張が友人と食い違うことはよくあるけれど、ここまで違うことは珍しい。

それは原発に関してだ。

被害にあった人がいて、真っ先にやるべき事は彼らの救済である。
これは合点がいくし、その為の行動を率先する人に疑問を投げる余裕なんて無い。
詐欺には合いたくないけれど、騙されてもいいから何かしたいとさえ思う。
募金嫌いの僕でさえ数回は募金したし。

震災被害に対しては募金を主催する側で演奏した。
今後もそんな機会は続くだろう。



ただ、不安を駆り立てる「問題意識」に対しては納得がいかない。
僕も友人達もネットや知り合いから聞きかじった程度の知識?だと思う。
(僕が不勉強で無知なのかもしれないけど)

自分の音楽を利用して主張を拡散するのは自由だ。
あなたの音楽だし。

僕が苛立つのはその傲慢さだ。
まるで彼らが仮想敵にしている政府やどこかの悪人のように一方的だから。

電力会社は悪の化身か。
政府は簒奪者でしかないか。
わかりやすい構図、正義の味方はミュージシャン?、そのどれも疑問だ。





誰かが言う「バビロン」を端で眺めて文句を言うのがイヤだ。
僕はその構成員で、便器の配管のような役割で生きている。
広告代理店なんて正にそんな仕事だし、その中でも下っ端だしね。

20代のガキじゃあるまいし「バビロン」は自分の中にあることくらいわかるだろう。
もちろん政府や役所や企業は構成員を利用するし吸い尽くす。
その中でかろうじて生きていけるほどに吸い尽くす。
この国に限らず、古今東西そうなのだ。

誰かに食わせてもらってるなら別だけど、ほとんどのミュージシャンはダブルワークだろう。
ましてアマチュアミュージシャンは社会の構成員として働く顔があるだろう。
顔の使い分けができる器用さが僕には無いから、妬んでるのかもしれないけどさ。
ひとでなしの僕に誠実さを言える器量は無いから、違和感がある程度に留めますが。




「反原発祭り」がまったく楽しめない。
原子力を否定することに全然アツくなれない。
「そういうんじゃなくて真剣なこと!」と言われたら本当にひく。

本当に真剣なのか?
家でも会社でも主張してんのか?
まさか音楽で社会を変えるなんて思ってんじゃないだろうな、と思っちゃう。
いい大人なんだから社会は仕事で変えようぜ。




今まで意識して来なかったから、思いっきり意識してるけどそれでもよくわからん。
止めるにも働く人は必要なんだし、今働いている人は意見言い難いよね。
そんな人の気持ちも大事にするべきじゃないかな。




子供に残すべきものは金や環境よりも大事なもの。
僕らもそれを望んだはずだ。