最近、長男や長女に思うのは「愛情が深くやさしい人間だな」ということ。
特に長男が子供を可愛がっている姿は眩しく、俺はまったくそんな風に出来なかったし、今もたいしたことを話せない。話せないどころか恥ずかしく思うことすら多い。
傷つきやすいおじさんとしか思われていないのも仕方ない。
何かを教えたことはあるけれど、親としてというよりは歳が離れた友達としてかもしれない。実際には友達では無く無力な味方に過ぎないのかも。
愛情深く育ったのは細君や周囲のおかげだろう。
先日、長男が孫を連れて家に寄ってくれたが、俺は眺めているだけで充分で、遊び相手にはなれない。長男や長女が小さい頃も遊び相手にはなっていなかった。一緒に勉強したり廃品回収したぐらいで海や山にも連れて行っていない。
だから欠けた人間でも大丈夫だ。
大丈夫なんだよ、と一生をかけて証明するのだろう。
「育てかたを失敗した」と悔やんだであろう親にも、「まだ証明している途中だよ」と。
俺は宇宙人の捨て子じゃないかとか、地底人と恋愛するんじゃなかろうかとか、とにかく落差を妄想で埋めるタイプだったけど、長男と長女を見る限りはバリバリ地球人でした。
両親の子供でいられたこと。
子供らの父親でいられたことに感謝する日が昨日だった。
明日からはまた、ふりかえらず、前へ。
※写真は変身前