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兼業SSW、宅嶋淳の徒然です。

いつまでも大きくなる小さな世界〜本夛マキ「わたしの10代」

 MO:GLAのライブで聴いた「わたしの小さな世界」がたまんなかった。 体中の小人が鼻の頭に集まって殴り合った結果、鼻の頭がジーンとしてしまい泣いてしまう。 恐怖のアレです。

 

 このアルバムの2曲目から6曲目は彼女が高校生の頃に作った歌を今の彼女がプロデュースしたという。 4曲目「僕はここにいる」の冒頭。 「これくらいなら傘をささないほうが考えることが少なくていい」 こんなこと高校生に言われたら台風情報を伝えるレポーター並みに豪雨に打たれて自省したくなる。

なんて素敵なんやろう。

 

 そんなことを思ったのは僕だけではなく、彼女は高校生の頃からファンを獲得していった。彼女は「アナム&マキ」としてライブ活動をし、その後デビューをし多くの人から愛されるミュージシャンになっていった(らしい)。

 福岡で調子に乗ってドツボにはまっているだけの僕はそんな情報を知らなかったけれど、知ること、感動することに遅すぎることはない。僕にとっては凄い「新人本夛マキ」である。

 

 彼女のギタープレイにハマる日もあれば、音楽と人への愛情にハマる日もある。その中でも一番ハマるのは、彼女が持つ「小さな世界」に触れたと思うときだ。それは自分の小さな世界を揺さぶり共鳴する。音楽って個人的なもんじゃないっすか。それが共鳴するときって「大きくなる世界」を感じれる。ほんの一瞬。

 

 彼女の歌を必要とする「小さな世界」を持つひとはきっと山ほどいる。音楽なんか普段の生活と必要としないひと。音楽を好きなひと。どちらからも愛されると思うけれど、本夛マキはぜひ前者にたくさん聴いてもらいたい。ミュージシャンなんかどうでもいい。あ、叱られそう。

 

「わたしの10代」。買って良かった。

 

 

※ジャケ写が斜めってるのはへそが曲がった僕が撮ったやつだからです。本物はキュート。