いやあ表題に偽り有り。
風俗というのはあくまで僕の主観なので或る。
チャラケた業界の名残が残っている今の仕事柄、ひと月に一度くらい中洲で呑むことがある。
この居酒屋に髪の毛まで漬かった僕が、だ。
中洲、といえば性風俗と決め付けていた僕に「クラブ」や「ラウンジ」や「キャバクラ」は異なる世界だった。
仕組みはこうだ。
ピラピラ~っとした服を着たゴム姉ちゃんが、まるで女官のように仕えてくれ、それでいてこちらに気を使わせながら会話を楽しむ。そんな1時間に大枚1枚ちょいを払う、そんな仕組み。
酒は果てしなく不味い。匂いはプインプイン。
さながら僕にとっては「罰ゲーム」に近い。
そんな無粋な僕がキャバクラに行ったのは昨日の事。
すでに4軒ほどつきあっただろうか。上司はご機嫌で自腹を切っている。
1軒くらいは出すよ、と出したら俺は素寒貧になってしまったほどだ。
優しい彼は、「あったまりますか!下品に!」とその店へ。
以前、この手の店で非常に辛い思いがあった僕は(まーた罰ゲームか・・)
と思いつつ、かなりエロチックなゴム姉ちゃん達の中を進む。
椅子に座ると小人が下着でやってきた。
そして千円を僕から取ると「だっこ」の位置に座った。
「なーん!目が点になっとーよー!楽しみー!」
「はい!」
と返事はしたもののただ音楽に合わせてこの姿勢で背中でもポンポンとすんのか?と迷いつつポンポン・・・・・。
向かいの上司は愉快そう。
でもなんかありがたいっすね!こういうのって!と言いながら、頭の中に中川家がいるかのように、ボケと突っ込みを繰り返すのであった。
あれです。
こうした店は人を無駄に強くすると思います。
それは騒音の中でも生きていけるような強さです。
偽善や偽悪が好きなら最高。
のんびりなんかしません。
良いこととして、こんな僕を何万も使って呑ましてくれる上司の豪気さに久々に驚いた。
また、女の子が嫌いになった部分もあるけれど、その分優しくなれるのではなかろうか。
以上、それがわかったところでしばらくは遠慮したい業界であった。
ダディーズファームは神。