帰ろうと思わないわけじゃない。
子供にも会いたいわけです。
細君も大変だろうな、と。
仕事の整理や能率を上げる方法は何かがあるはず。
そんなことを考える。
まずは自分であることなのだ。目を閉じる。
浮かんでくる人の顔を消すには作業を片付けていくしかない。
嫌な事を言わなくてはならない仕事なんてしたくない。言われるほうがいい。
そう思っていたからこうなった。
だから言うべきなのだ。
俺は他人を追い詰めて楽しくなれるタイプじゃない。
でも自分の番ばかりじゃ耐えられない。
奇麗事は奇麗なのだ。
口にして成し遂げる作業、歌うこともそうかもしれない。
それは醜いなあ。
子供が事務所に来たら抱きかかえる。
確かめたい。