takulog

兼業SSW、宅嶋淳の徒然です。

チーズとピース

僕流に言えば「三角形の作り直し」 が事業のポートフォリオ分析。
なんかポートフォリオって言葉がピンと来ないし。

算盤はじいて、話を聞いて、考えて、酒呑んで。
夕方から深夜バスの時間までアレコレしてました。

「有限会社自分」の事業は色々な会社の顔を持っている。
僕はどうしても面白さばかりに目も心も行ってしまうから、
できるだけその気持ちに冷や水を浴びせている。
それでもやりたいことだけをやるように。

ポジでもネガでもないんだ。
これが仕事なんじゃないのかなあ。
(最近、よくネガティブだと言われます)

###

伯母から借りた資料には祖父の物語がある。
僕が生まれる前にはもう亡くなっていた祖父だけど、
彼は昭和のベンチャービジネスマンだった。

でもそのころにはベンチャービジネスとか事業のポートフォリオとかそんな言葉はなかった。
祖父は個人で事業を興し、支配人1人だけを常時雇用して
あとは事業に合わせて流動的に雇用し、事業の伸縮をコントロールしていた。
資料から推察するに祖父はかなり大胆だった。
そして働く人の動機に細やかだった。
きっと1人で悩み苦しむ事が多かったんだろう。
冷静だけど踏み出す勇気の必要も知っていた。

戦争は、国はそれを簡単に奪い、他人は祖父を(恐らく)守れなかった。
子を失い失意にあった祖父はそれでも多くの言葉を残している。
冷静なものばかりじゃないだろう。

今風に言えば「もうチーズを追いかける気力を失った」のだろう。
しかし祖父に必要だったのはチーズではない。

自分を支えていくピースが必要だったのだ。
富や愛を獲得していくことだけが人生の目的ではない。
失ってからも人生は続くし、ずっと富や愛を求め続けてはいけない(残念だけど)。



自分自身を支えるものは他人であり、世の中であり、その中に居る自分自身だ。
それを日々の中で見失いそうになるから、冷静にそして熱くなれる自分を育てて行く。

得たチーズを食べるにせよ、歯というピースが必要。
ピースばかりあっても仕方がないから、三角形の中で整理する。

僕は何度も落ち込むだろうけれど、必ず熱くなる事はもうわかっている。
祖父や父(死んでませんよ)に欠けていたピースを、僕は得て使いこなせるだろうか。
この2ヶ月、他人の役に立つ事を優先して得たピース。

チーズに変える必要もあるけれど、
大事なことはどんなに小さくても「三角形」を作っていたいってこと。
バランス崩すとコンビニ強盗とかしそうな人間だもん、僕。