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兼業SSW、宅嶋淳の徒然です。

宅嶋徳次郎「父の春望」

まとまった休みが取れたので福岡に帰ってきた。
叔父が突然亡くなったりと、家族にも色々変化がある中で、単身赴任を良いことに家の仕事をかまけていたことを思い出した。
その罪滅ぼしにと、家のことをできるだけやっている。

とは言え、そんなに忙しいわけではないので本もゆっくり読める。
父の書棚にある祖父の手記(叔母が書き起こしたもの)を久しぶりにじっくりと読む。

行間にあるものがズッシリと伝わる。
文字に表した思いの下にあるものを想像してしまう。
頑固さ、悔しさがにじんでいる。

親戚の中にはこれを読んで不快になった人もいると聞いた。
「過ぎたことをほじくりかえして何になる?」というお気持ちなんだろう。
確かに一方の思いを強く書けば、何処かで傷つく人もいる。

でも俺はこれを書き起こしてくれた叔母に感謝している。
会ったことがない祖父の思いを知ることは、今を生きる事に役立つことだし、
自分が何者なのかを証明し続けることが人生のひとつの役割ならば、
家族を知ることもそうなのかもしれない。



今はまだ時間が取れないけど、少しずつ時間を作って祖父や父達の写真や映像や文章を デジタル化していこう。
力強く生きろ!と祖父の記録は語りかける。
器用そうで不器用な父が喜ぶ顔を残したい。
俺にとってのソーシャルネットワークはここからなのかもしれない。


叔母の書いた本もまた読み直してみようっと。