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兼業SSW、宅嶋淳の徒然です。

20210402「万物流転」高松Ruff House

つげ義春の漫画で「石を売る」という作品が好きだった。

まるで歌を作って売る行為そのものだからだ。

真新しい歌はそりゃあ探せばどこかにあるのかもしれない。昨日生まれたばかりの石のように。

ただほとんどの石は変わり続けた姿であり、いつかは水になってしまうものもある。

石でいる短い姿を眺めやってはいかがかな、と僕も石を売りそうになってきた。

 

15ヶ月ぶりのラフハウス。

今城さんとの共通点は同じ歳というだけではなく、そんな「石」を磨くタイプだということだと思っている。

(ちなみに今城さんは数種類持っているし、簡単に他人には見せない)

 

ライブハウス、という商売は今や「石屋」に近くなっている。

ただし、アップデートするかしないかはその主人次第だし、そのお客さんにもかかっている。

お客さんが「昔の○○が良かったなあ」と言い続けていたらその店はたぶん置物になってしまう。飾り、と言ってもいいかもしれない。逆に昔の○○を味わえる装置やサービスを発明するといい。

 

僕らが音楽から受けた感銘をなにかで発明すれば、それはもう音楽だ。

それがたこ焼きでも。

 

だから福岡のローカル某局のプロモーション用のキャッチコピーが「ロックに自由に」と聞いた日には心が荒れた。

通りがかりの野良猫にまで悪態をつきたかった。なんじゃぼけぇ!ぎゃー!

 

いや、なんの話。

 

とにかく、よ。

とにかく今城さんは磨き続けておったんじゃよ。

若いの、よく見るが良い。

音楽で飯を食うために何を磨くのか。

 

この日は配信というフォーマットだった。

配信でしか出来ない表現もあるよな、と思いAメロでずっとカメラを見ながら歌ってみたりした。

宿に帰って自分で配信を見直したらゲーが出そうだった。きっしょくわりー。

全然表現出来てないやんけ。

 

僕は歌だけだった。

 

でもね、この日たくさん話してガッツとヒントもたくさんもらえた。

あとは俺ならどうする?何を思いつく?、だ。

カメラ目線で太った細目が伝えられることではない。

 

歌も言葉もある。

あと、会いたい人がいる。

流れつづけよう。たとえ流されても。

 

まるで個展の案内と化した魔界への入り口。

 

白いシャツで黒縁メガネにすべきでした。

黒いクマ男が伏し目がちになにしとんねん。

 

めずらしいカヴァーをやってます。

まだアーカイブを買えるので是非!

 

 

Set List

 

雨のメインストリート(アクシデンツ) 美しい夜に(メインストリート/一回転) 僕のほころびの場所から(ヒートウェイブ) End of the Night(THE MODS) 愛の人工衛星Lou Reed) 赦してくれるかい ごまのはえThe Rolling Stones) 涙あふれて(The Rolling Stones) 恋のうた #俺の女を殺さないでくれ